あなたとホワイトウェディングを夢みて
これまで女達にこんな扱いを受けた経験がない郁未。
身体をすり寄せては甘える女ばかりだったのに、留美は甘えるどころか郁未を突き飛ばしてしまった。
これまで留美が感じたことのない官能の世界を、今夜ゆっくりと丁寧に教え導いてやろうと計らっていた郁未だった。なのにこの有様だ。
それほど留美に嫌われていたのかと、郁未はこれまで留美に冷たく当たったことを少し悔やむと、留美の腕を掴み引き寄せる。
ところが、その手を拒絶した留美は蹲る。
そこまで嫌悪されているとは思わず、郁未は自分がショックを受けていることに気付く。
「そんなに俺が嫌か?」
留美の腕を強引にも引き寄せて身体を持ち上げると、留美の顎を掴みその顔を自分の方へと向かせる。
すると、留美の瞳が潤み苦しそうな表情をしている。
留美の悲しそうな顔に郁未は心がズシンと重石を乗せられたように重々しくなる。
「……留美」
もし留美を無理矢理抱けば翌朝には自分の女になるのだろうかと、留美を征服することだけを郁未の脳裏が占める。力尽くで留美の腕を引っ張り、留美を立たせようとすると『ダメ』と、か細い留美の声が聞こえてくる。
そして、留美を掴む腕がガクンと重みを増すと、留美は床へと倒れ込んだ。
「留美……?」
深いスリットが留美の太股を曝け出し、胸元の開いたドレスは留美の白い肌を更に白く見せる。ついさっきまで薔薇色だった頬は青白く、顔面が人形のような温かみのない色へと変わっていく。