あなたとホワイトウェディングを夢みて
「お前たちはどんな結婚式を望んでいるんだ?」
郁未の表情からは留美との間で既に結婚式の形が決まっているように読み取れる。そこで、俊夫が質問すると、恋煩う瞳をした郁未から留美を思いやる答えが返ってくる。
「ホワイトウェディングです」
「ホワイトウェディング?」
「そうです、留美が望む結婚式です」
俊夫の顔を真っ直ぐ見つめて答える郁未の瞳はキラキラと光り輝いている。大きな商談をまとめたとき以上に輝くその瞳に、俊夫の方が嬉しくなり笑みが零れる。
それに、プレイボーイの言葉とは思えないセリフが次々と郁未の口から聞けると、予想以上に留美に恋している息子に俊夫は苦笑する。
これまでの郁未ならばそんなセリフなど聞くことは不可能だっただろう。恋の力とは絶大なものだと俊夫は小さく頷く。
「ほう……、彼女の望みとな」
「はい。実は、婚約指輪を購入した宝石店であるポスターを見たんです」
郁未は宝石店に飾られていたポスターを俊夫に話して聞かせた。
留美の口からハッキリとホワイトウェディングを切望された訳ではないが、ポスターを見つめる留美の瞳がとても熱く、彼女の想いが自分にまで伝わってきたのだと、そのときのことを事細かに俊夫に説明した。
「まあ、確かに結婚式は女の為のものだが……」
「ええ、そうです。妻となる留美が少しでも幸せに感じてくれるならば、留美が望む結婚式を挙げてやりたいのは夫として当然なことでしょう」
留美の未来の夫として、思わず力が入る郁未は拳を握りしめ俊夫を説得する。
郁未が留美との結婚をここまで考えているとは予想外の展開に、多少戸惑いは隠せない俊夫だが快く郁未の説得を聞き入れる。
挙式に関してはほぼ留美の望みを叶えられそうなところまで話が進んでいた。留美に立ち聞きされているとも知らずに。一番郁未が聞かれたくない部分の、留美が賭けの対象にされ、いずれ捨てられる女だという最悪なセリフだけを――
そして、社屋を飛び出した留美は、自分が賭けの対象として騙されたのだと思い込み、激しく打ちのめされていた。
郁未の表情からは留美との間で既に結婚式の形が決まっているように読み取れる。そこで、俊夫が質問すると、恋煩う瞳をした郁未から留美を思いやる答えが返ってくる。
「ホワイトウェディングです」
「ホワイトウェディング?」
「そうです、留美が望む結婚式です」
俊夫の顔を真っ直ぐ見つめて答える郁未の瞳はキラキラと光り輝いている。大きな商談をまとめたとき以上に輝くその瞳に、俊夫の方が嬉しくなり笑みが零れる。
それに、プレイボーイの言葉とは思えないセリフが次々と郁未の口から聞けると、予想以上に留美に恋している息子に俊夫は苦笑する。
これまでの郁未ならばそんなセリフなど聞くことは不可能だっただろう。恋の力とは絶大なものだと俊夫は小さく頷く。
「ほう……、彼女の望みとな」
「はい。実は、婚約指輪を購入した宝石店であるポスターを見たんです」
郁未は宝石店に飾られていたポスターを俊夫に話して聞かせた。
留美の口からハッキリとホワイトウェディングを切望された訳ではないが、ポスターを見つめる留美の瞳がとても熱く、彼女の想いが自分にまで伝わってきたのだと、そのときのことを事細かに俊夫に説明した。
「まあ、確かに結婚式は女の為のものだが……」
「ええ、そうです。妻となる留美が少しでも幸せに感じてくれるならば、留美が望む結婚式を挙げてやりたいのは夫として当然なことでしょう」
留美の未来の夫として、思わず力が入る郁未は拳を握りしめ俊夫を説得する。
郁未が留美との結婚をここまで考えているとは予想外の展開に、多少戸惑いは隠せない俊夫だが快く郁未の説得を聞き入れる。
挙式に関してはほぼ留美の望みを叶えられそうなところまで話が進んでいた。留美に立ち聞きされているとも知らずに。一番郁未が聞かれたくない部分の、留美が賭けの対象にされ、いずれ捨てられる女だという最悪なセリフだけを――
そして、社屋を飛び出した留美は、自分が賭けの対象として騙されたのだと思い込み、激しく打ちのめされていた。