狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
自信に満ちた、流麗な声が淀みなくホールに流れている。

よく勉強してないとできないだろう、相手の興味にポイントを絞り、自分の言葉で分かりやすく、失礼はなく。
 
間違いなく、彼はその場を魅了した。
眠たそうな人は、もう一人もいなかった。

リーダー、スゴい……

私は興奮と誇らしさで、胸がいっぱいになった。

と、同時に。

キレる男はカッコいい。
贔屓目ではあるものの、ここにいるのがもし全て若い女のコだったなら、10人中10人が恋に落ちたであろうその姿。

現にさっきの女の人は、周囲にピンクのオーラを漂わせてる。

ましてや私、ピンチを救って貰った後ならなおさらだ。
 
ドキドキと、痛いほどに鼓動が響いて、身体が火照りだすのを止められない。


「…以上、弊社が自信を持ってお勧めするプランでございます」

だから彼が発表を締めくくり、拍手に包まれた頃には、普段の仕打ちなどすっかり忘れて___


私は

思いっきり、恋に落ちていたんだ。
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