狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
………
私がオフロに逃げてから、随分と時が経っていた。

しかし、バカだな私。
あのタイミングでオフロって…
まるで私から何かを期待してるみたいじゃないか。

そ、そういうワケじゃないからね、ふーんだ。
……ま、アナタがどうしてもって言うのなら仕方ないけどネ。

とはいいつつも、バスタブでは入念にボディケアをし、今は洗面台でメイクまでしている私。

オイオイ、さっきまでジャージにスッピンだったのに、寝る前にフルメイクってどういうコト?

一人突っ込みをいれながら、新品のルームウェアを着、鏡に映して最もカンペキに見える角度を探す。


そのうちに___

やっと自分のアホさ加減に気がついた。

私、一体何をやってるんだろう……

大体、明日は仕事もあるんだし
いくら左遷確定とはいえ、仕事第一の彼が
なにも今夜どうこう…と限ったわけじゃないのに。


そういえばさっきから、人の気配を感じない。
狭い部屋なのにドアひとつ隔てた外から、物音ひとつ聞こえない。
 

まさか彼、
私があんまり遅いから
シビレを切らして帰っちゃったんじゃあ…

「カチョー‼」

バアンッ。

急に不安になった私は
思いきりバスルームのドアを開けた。
< 240 / 269 >

この作品をシェア

pagetop