狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
うう…ヒドイ!

気恥ずかしさに、私は文字通り地団駄を踏んだ。

「だからあ、
いるんならいるって言って下さいよ!
そもそも、音もなく背後に立つのは止めなサーイ‼」

大声で喚くと、

「だって君、何か一人で盛り上り中みたいだったしさ…」

涼しい顔で嘯(うそぶ)く彼。

「さ、さては……イジワルで隠れてたんでしょ。一体どこに居たんですか」

「別に?隠れないけど。
ベランダで夜風にあたってたんだ。
今夜はイロイロあったから、ちょっと頭を冷やそうかと…ね」  

ニヤッと意地悪げに笑う。

「で、でも靴まで隠して…」
「入った時、オマエが棚にしまってたじゃないか」

「あ…」
そういえばそうだった。


………墓穴。



「で…さっきのコトバは…本気にしてもいいんだよな?」

彼はほんのり顔を赤くして、でも自信ありげに尋ねた。

言い逃れの余地はない。
恥ずかしくて死にそうになりながらも、私は小さく頷いた。

我が意を得たりとほくそ笑んだ彼の手が、そっと私の肩にかかる___
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