狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
赦しを請うように瞳を覗くと、
とうとう彼は名残惜しげに眉尻を下げた。

「今日はやっぱり…止めとくか」

彼が半身を起こし、私から身体を離しかけて、私はホッと息を吐いた。


けれど___



安堵と同時に過(よぎ)った不安。

私は咄嗟に彼の背中にしがみついて、逆のコトを訴えていた。

「続けて…お願い」

強く首を横に振り、戸惑う表情の彼に願う。

「もう2度と……すれ違いたくないの」

“本当にいいの?”
なんて野暮な確認、彼はしない。

黙って、またゆっくりと動き始める。


私は思いを馳せていた。

一晩をホテルで供に過ごしたあの夜に
貴方が代弁してくれたハヤト君の気持ちは、そのまま貴方の気持ち……じゃなかったのかと。

自惚れかもしれないけれど、もしそうだとしたら。

私はもう絶対に、大好きな人に
居なくなって欲しくない。

貴方のコトが好きになって、
すっかり欲張りになった私は

貴方の心も身体も、全てを私に繋ぎたい。
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