狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
もちろんいまの時点の私には、そんなことは分からない。

ひとしきり騒ぎが落ち着くと、どことなく浮かれ気分を残しながらも、課は通常どおりに戻っていった。

大神カチョーも、いつものようにパソコンをカタカタやっている。

私はといえば、ノロノロと領収書の仕訳をしながら、幸せな気分に浸っていた…

良かった。
ホンとに良かった。

何が何だかさっぱりワケが分からないけど、大神カチョーが嬉しそうだ。

ああやって冷めた顔してるけど。
よく見たら口の端っこの角度が2度くらい上がってるもの。


だけど私には…
ちょっとザンネンな事もある。

不謹慎かもしれないけど…
4月からのカチョーとの秘境・新婚生活、結構楽しみにしていたんだよね。

あーあ。
北九州なら国内だし、スグに『結婚』ってこともないかなぁ…

でも…待てよ?

彼のウワキ症に、私の落ち着きのなさ。
私達、遠恋とかって……


絶対無理じゃない?


そもそも、予定が変わったんだからプロポーズ自体ナシになったりして。

どうしよう。
ものすごく不安になってきた…
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