狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
♪ピンポーン♪

「あ、また来た」
再び長いメッセージ。

『そうそう、“別れない”に入れた1人、誰だと思う?

水野さんなんだぜ。
あまりに意外だったからワケを聞いたら、
「願いを込めて」 だってさ、変なの。

ちなみに俺は「願いを込めて」イチバン短い8人の中なのでヨロシク!』

ぶっ…
相変わらずのリップサービス。
私は思わず吹き出した。

彼はすっかり不貞腐れて、そっぽを向いてしまっている。

にしたって、
徹底した傍観者だと思ってた水野女史については本当に意外だ。

彼が新人の時からの付き合いだっていうから、もしかしたら、過去に何か因縁があったのかもしれない。
(見境ないからね、このヒト)
もし今度、機会があればゼヒ聞いてみよう。


♪ピンポーン♪

あれ、またきたよ。
彼も再び画面を覗いた。

『あ、そうだ赤野ちゃん
…じゃねえのか、もう。
カチョーの理不尽に耐えかねて
ウワキしたくなったらいつでも言ってね。
俺の方は、何とか都合はつけるからさ。

じゃ、またね』

「………」
「…ハハ…」

三上さんってば……相も変わらず間が悪い。 

慌ててそれを隠そうとするも間に合わず。

黙り込んで画面を睨む彼の額に、みるみるうちに青筋が浮かび上がってゆくのに、私は戦慄を覚えた。
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