イケメン伯爵の契約結婚事情
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「……そして叔父が新たな縁談の話を持ち掛けてきたのが、つい一ヶ月前だ。同じことを繰り返す気にはなれなくてな。どうしても叔父とは関わりのない花嫁が欲しかったんだ」
「そうなの」
端正な横顔が歪む。
政略結婚だなんだと言っていたが、終盤の夫婦生活はそれなりに実のあるものだったのだろう。
だとすれば前妻の死は、彼に大きな影を落としているはずだ。
「じゃあ、あなたは、叔父様が毒殺したという証拠をあげたいの?」
「そうだな。検出できなかった毒が一体何なのか。それともう一つ、本当に叔父が不正しているのか、そこを調べたい」
フリードは胸元から二枚の紙を取り出した。
主に収入をまとめたもので、区分けされた領土ごと、項目ごとにまとめられている。
「ここの花類というところだ。俺の管理する西側地区に比べて、叔父の管理する土地は五倍の値段がついている。叔父に聞いても品質がいいからだとしか言われないが、納得がいかない。広いとはいえ、気候までが変わるわけじゃない。高値で取引されるからには特別美しいのだろう、と思って入手しようとしたが領土内にはほとんど流通していない。帳簿で調べられたのは中央領への出荷と西方諸国への輸出だった」
領土内で取引されない花。確かに何か不自然な気がする。
「……そして叔父が新たな縁談の話を持ち掛けてきたのが、つい一ヶ月前だ。同じことを繰り返す気にはなれなくてな。どうしても叔父とは関わりのない花嫁が欲しかったんだ」
「そうなの」
端正な横顔が歪む。
政略結婚だなんだと言っていたが、終盤の夫婦生活はそれなりに実のあるものだったのだろう。
だとすれば前妻の死は、彼に大きな影を落としているはずだ。
「じゃあ、あなたは、叔父様が毒殺したという証拠をあげたいの?」
「そうだな。検出できなかった毒が一体何なのか。それともう一つ、本当に叔父が不正しているのか、そこを調べたい」
フリードは胸元から二枚の紙を取り出した。
主に収入をまとめたもので、区分けされた領土ごと、項目ごとにまとめられている。
「ここの花類というところだ。俺の管理する西側地区に比べて、叔父の管理する土地は五倍の値段がついている。叔父に聞いても品質がいいからだとしか言われないが、納得がいかない。広いとはいえ、気候までが変わるわけじゃない。高値で取引されるからには特別美しいのだろう、と思って入手しようとしたが領土内にはほとんど流通していない。帳簿で調べられたのは中央領への出荷と西方諸国への輸出だった」
領土内で取引されない花。確かに何か不自然な気がする。