HANABI


あたしの恋は、例えるならば
『花火』みたいな感じ。


粟生は、花火。
一瞬にしてあたしの心も視線もさらって。

見てるだけでよかったのに。


遠くで見てるだけで、充分だったはずなのに。



――境界線を越えたのは、あたしだった。



近づいちゃいけない、触れてはいけない。

そんな事、最初からわかってたはずじゃん。


傍にいけば行く程、あたし達の間にある距離は遠いって思い知らされるだけ。



触れたら、あとは
夜空に散っていくんだ。



でも……。


あまりに綺麗で。

綺麗すぎて。



ずっと、傍で見ていたかったから。

どうしても
自分だけのモノにしたいって、遠くからじゃやだって

…そう、思っちゃうじゃんか。




夏だけじゃ、たった一年じゃ
足りない。




全然、足りないよ。



粟生―――……










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