HANABI


バチーン!!!!


と、なんとも古典的な音が生徒指導室に響き渡る。


それと同時に我に返ったあたしは、慌てて前に居る粟生を見た。



「ってぇ…。」

左頬を抑え、あたしを睨む粟生。

上手く回らない思考回路が鮮明になったその瞬間
掌にジン、と感じた痛み。


きゃああああぁぁぁ!!!

「ご、ごめん粟生!!」

「ごめんじゃないじゃろうが!」

「だ、だって粟生がーっ!」


どうやら、あたしのスーパーハンドは見事に粟生の頬へヒットしてしまったらしい。


ひーん!!
何やってんの、あたし!!


「ホンマに痛いんじゃが!」

クリティカルヒットした粟生の左頬には
くっきりとあたしの手形が残っていて。



「もう、お前いね!」

「い、いね?」

「帰れっつー事じゃ!!」

と、ずれた眼鏡を直しながら
粟生はあたしの背中を押して廊下に放り出した。


「あ、粟生っ!!」

振り返ったあたしの前には
無情にもピシャリ!と閉まった扉。



…完全シャットアウト。







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