恋する任務は美しい〜メガネ上司の狼さんと訳あり隠密行動〜
「ウチの有能の人材を一週間、丁重に扱ってくれてどうもありがとう」
と、事業部のみんなに大上部長が告げると、
「ほら、カバン持て。いくぞ」
と、大上部長に促されるようにカバンを手にして多くの社員がいるのにもかかわらず、わたしの手を握り、大きな音を立ててドアを開けて事業部から一緒に廊下に出た。
「あ、あの、仕事途中でしたけど、よかったんですか?」
「お前だけじゃあ潜入は難しいから」
「潜入って、もしかして」
まだ『カントク』の任務が残っていたってことなの?
把握できてないまま、休憩室の脇の廊下を渡り、そのままエレベーターに乗り込む。
「何度も異動で申し訳ない」
「あやまらないでください、わたしが悪いんですから」
「気を使わなくていいから」
大上部長はわたしの手を握ったままで離そうとはしなかった。
「そういえばウチの課には事務員がいなかったことを思い出してな」
そう大上部長はいうと、口元を緩ませた。
「……えっ」
「お前を正式に専属の事務として迎えにきた。もちろんお前の意思次第だがな」
「大上部長、いいんですか? わたしで」
「そんな目でみるな。自分の意思で決めろ」
「ノーといったって、必ずイエスと答えるように仕向けるんでしょ」
「よくわかったな」
くすっと軽く大上部長が笑う。
そのはじけるような笑顔にわたしはキュンと胸がうずいた。
と、事業部のみんなに大上部長が告げると、
「ほら、カバン持て。いくぞ」
と、大上部長に促されるようにカバンを手にして多くの社員がいるのにもかかわらず、わたしの手を握り、大きな音を立ててドアを開けて事業部から一緒に廊下に出た。
「あ、あの、仕事途中でしたけど、よかったんですか?」
「お前だけじゃあ潜入は難しいから」
「潜入って、もしかして」
まだ『カントク』の任務が残っていたってことなの?
把握できてないまま、休憩室の脇の廊下を渡り、そのままエレベーターに乗り込む。
「何度も異動で申し訳ない」
「あやまらないでください、わたしが悪いんですから」
「気を使わなくていいから」
大上部長はわたしの手を握ったままで離そうとはしなかった。
「そういえばウチの課には事務員がいなかったことを思い出してな」
そう大上部長はいうと、口元を緩ませた。
「……えっ」
「お前を正式に専属の事務として迎えにきた。もちろんお前の意思次第だがな」
「大上部長、いいんですか? わたしで」
「そんな目でみるな。自分の意思で決めろ」
「ノーといったって、必ずイエスと答えるように仕向けるんでしょ」
「よくわかったな」
くすっと軽く大上部長が笑う。
そのはじけるような笑顔にわたしはキュンと胸がうずいた。