恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~


「晃太?どこにいるの」かすかに愛美の声がした。

ああっ、ここに来てること伝えてなかった。

しかも、携帯見ててない。

妹の呼ぶ声が大きくなってきた。

「妹さん?」牧野君が近づいてきた。

「ええ」

慌てて手元の携帯を見る。妹と母から着信履歴が何件か残ってる。

探しに来たのかなと思って、私は入口の方を見た。

妹が、辺りを確認しながら入り口のところまで来ていた。

「ごめん。妹が呼びに来た。またね」

私は、おもちゃを片付け荷物をまとめた。

牧野さんにさよならを言うと、小さないずみちゃんにも挨拶をした。


晃太を抱きかかえて出口に向かって急いだ。

「連絡するから」後ろから彼の声が聞こえた。

振り返ってペコっと頭を下げた。

愛美のところに急いだ。きっと心配してる。

方々を探し回って、疲れた様子の妹にごめんと謝った。

「もう、ここにいるなら伝えてよ。モール内駈けずり回ったじゃないの」

「ごめん、晃太と遊びに夢中になって」

「もう」

私は、母に電話をかけようとする妹を遮って言った。

「母さんには、私から電話しとく」

私は晃太を妹に渡して、母に電話を掛けるために携帯を取り出した。

もう一度声が聞こえたような気がしたけど。

後ろは、振り返らなかった。

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