恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~

「好きだったから。そばにいてくれるだけで嬉しかったよ」

私は受験という理由ができて、彼から距離を置いた。

私は、久しぶりに彼女に会う、期待に膨らんだ彼の気持ちが分からなかった。
私は、余りにも彼の気持ちに疎かった。

高校生の男の子に対して、それは酷いことをしてたという認識がまるでなかった。

「あの時、パニックになって、散々、悪態をついたのも印象は悪かったよな。
君のことまで気を遣う余裕がなくて」

「私こそ、そこまで牧野君を追い込んだのは、私だって気が付かなかった」

「ごめん。俺、君に嫌われたと思って、頭が真っ白になってたんだな。
必死になってたんだ。本当にごめん」

「それ本当?
私に怒ってたんじゃなかったの?」

「まさか。怒ってるわけないだろう?
本当にすまなかった。
君のこと、本当に好きだったんだ。

嫌われたと思った分、取り返そう、なんとかしようと思って必死だったんだ」

彼は、しばらく考え込んで言った。

「そっか。それが、君を怖がらせてたんだね。
それが原因か。嫌われて当然だ」

「もう、止めてって。謝らないで。
すんだことよ」

余りにも真面目に言うので、口元がゆるんだ。

「怖がらせちゃったけど。君に話を聞いて欲しくって必死だったんだ。
可愛くて、放したくなくて。

どうしたら、自分のことを好きになってくれるのだろうって、そればっかり考えてた」

牧野君は、誰かさんと同じセリフを繰り返した。

あの時も、どうして聞いてあげなかったのだろう。

こんなに、素直な気持ちを話してくれてるのに。
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