恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
目が覚めて、むっくりと起き上がった小さないずみちゃんは、帰り道ずっと、パパの話をしてくれた。
送ってもらう車の中で、私は、ほのぼのした親子の様子を見ていた。
目は、仲のいい親子の様子を眺めていたけれど、私の想いは別の人のところにあった。
その人が、今、どこにいて、何を考えているのか。
私はそのことをずっと考えていた。
いずみちゃんは、またねと言ってくれたけど。
私は「じゃあね」と言って別れた。
「牧野君を、幸せにしてくれてありがとうね」
私は、小さないずみちゃんに内緒話をするように言った。
いずみちゃんは、いいよと言ってくすっと笑ってくれた。
いいな。やっぱり女の子は可愛い。
私は、車が見えなくなるまで見送った。
こうして、見送っているうちに、氷のように胸に残ってたかまりが、一つ溶けて行ったのを感じた。
「もう、帰って来たの?」家に入ると、妹に声をかけられた。
「うん」
「夕食、食べて帰ってくると思たのに」
「無理だよ。小さな子がいるもん」
「そっか」鍋をかき回す妹の顔が、とても充実した顔に見えた。