恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
葛城さんも、真梨香さんも、恵まれた環境で育った人だと思うけれど、坂下さんのようなクラスの人と比べると、二人とも、まだ普通の人だと思う。
だからと言って、真梨香さんが狙っているように、坂下さんが持ってるものにつられて彼に心を移す程浅い人間だと思われたのは面白くない。
「えっと。私、もうそろそろ……」ここにいても、ろくなことはなさそうな気がする。
「ここにいると、真梨香の味方ばっかりだからね。なんなら、場所変える?」
「場所変えるって。これだけの人、ほったらかして別の場所に行くって事?」
「君が望むなら。どこにでも」気持ちのいい笑顔で、さらっと大胆な事を言う。
「いえ、私、もう帰ろうかと思って」
「帰るの?そっか。それなら仕方ないな。それじゃあ、僕が送るよ」
「いえ、あのその必要は……真梨香さんは?」
少しくらい平気さ。
何なら朝までだって。葛城いないんだろう?
じゃあ、ここで待って。鍵、持ってくるから」
「はい。えっと……」どうしよう。
はっきり断らないと。あからさまに誘ってきた。
どうしよう。断りにくい。
真梨香さん探して、帰るって言おう。
そんなことしたら、送ってもらえって言うに決まってる。
やっぱり。こっそり帰ろうかな。