恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~

「和泉」

振り替える間もなく、がしっと肩をつかまれた。

坂下さんの表情が、曇っていくのが分かる。

「何で来たの?お前は、家に招待してないでしょう」

冷たいい方だった。とても友人という感じではない。

「パーティに来たんじゃない。彼女を迎えに来ただけだ」

「迎えに来た?さっきまで地方にいたんだろう?
それで、あわてて電車に飛び乗ったのか?お前にしては、ずいぶん余裕がないんだな」

「何とでも言え、俺は、彼女が無事なら、その他はどうでもいい」

「彼女は?真梨香の事は、もういいのか?」

「俺にとっては、最初から友人の一人だったよ。それは今も変わってない」

「まさか……この女の子に本気か?」

坂下さんが私の手を離したすきに、葛城さんが引き寄せた。

「だから、言ってるだろう?」

彼は、無事でよかったと言って頭に軽くキスをする。

「信じられん」

「信じようと信じまいと、お前の勝手だ」

葛城さんは、自分のジャケットを脱ぐと私の肩にかけた。

レースで覆われていただけの背中を隠したのだ。

「まったく、こんな衣装着せやがって」

「似合ってるじゃないか。きれいな背中だ」

「人に見せるんもんじゃない」葛城さんは、私に向かって言う。

「良く言うよ。今までどれだけ女の子を、その視線1つで引っかけて来たんだ」

「今はもう違う」

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