雨を待ちわびて

ブーブー……。

【お元気ですか?石井です。都合の良い時、お会いできませんか?】

あ、石井さん…。会いたいのは、つまりは片霧さんの事でよね。

…。

【石井さんの都合に合わせられると思います。いつがいいですか?守田】

【有難うございます助かります。では〇日、18時、✕✕で、いかがでしょう】

【解りました、大丈夫です】

亨さんに話しておかなければ。特に駄目だとか言わないだろうけど。

…。


「直さん?何だか上の空のようですが?」

「あ、いいえ。…あの、刑事の石井さんからメールを貰って。それで会う約束をしてしまって。
決めて、後になってから言ってごめんなさい」

「会うだけ?石井さんて刑事さんと?」

「はい、会うだけと言っても話はしますが」

「俺は別に構いませんよ。いつですか?夜なら心配ですけど」

「夕方です、6時の約束です」

「解りました。遅くなるようなら迎えに行きますから、気にせずに会って来てください。あ、えっと、何日です?」

「〇日です」

「〇日は…あー、夜勤の日でしたね。では、迎えは無理なので、遅くなったら、危なくないようにタクシーで帰って来てください」

「解りました」

「これ以外に、上の空になるような事はありませんか?」

「はい?はい、ありませんよ?」

「でしたら、俺を見て、俺だけを考えてください。もう、上の空は駄目ですよ?」

「あ、はい」

…嘘は駄目ですよ。会うという事は、片霧さんの話の事だと、気になっているのでしょう?
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