雨を待ちわびて
「いけないとは言えませんが、比較してしまったからでしょうね。どんな人と居るかで状況が違うのですから、出来る事、出来ない事があって当たり前でしょう。
その気があっても、約束を破ってしまう可能性が高いと思うと、…守れない約束は初めから出来ないモノです。…そうしたい気持ちはあるのですよ?
でも、期待させて、裏切る事ばかりになっては嫌でしょ?
毎回がっかりさせてしまう程、辛いものは無いですからね。」
「はい」
解ってるつもりだ。
「今日、たまたま比べてしまっただけなんですよ。こんな日だから。貴方は理解しているはずだ」
「…少しなんですけど…」
「はい」
「…今日、一緒に出掛けたんです。…初めてでした。部屋を見に行ったんです。一緒に行こうとしてくれた事が無かったのに、それが意外過ぎて、…嬉しかったんです」
「はい」
「マンションにしたって、自分が勝手に決めるって最初は言ってたのに、好きな方…私に決めろって言うし」
「はい」
「最初の印象からは変わって来ています」
「はい。いいんじゃないですか?そうやって、守田さんに歩み寄ろうとしているのじゃないですか?」
「それが…本人の意思じゃないかも知れません。一緒に行動する相棒さんが、大分助言してくれてるようなんです。言われたから、渋々なのかも知れません…」
「渋々だとしても、しようとしています。言われてもしない人はしないものです。不器用なだけだと思いますよ。どう表現したらいいのか、今更、出来ないのかも知れません。慣れてないのでしょう。
大人の年齢がブレーキをかけさせているのかも知れません。素直に謝れなくなったりもしますから」
「いいえ…。謝る事は…、前に…こっちが恐縮してしまうくらい謝ってくれました」
それは刑事という職業柄かな。ど偉い相手に、頭を下げないといけない事がありそうだ。それが不本意でも…。
だから、完璧な誤り方は知っているはずだ。