雨を待ちわびて

片霧さんと居る事で、バランスは取れているじゃないか。
医者の出る幕では無いと思う。…充分前向きな心があるのだから。関与しなくていいような気がする。
…二人の問題だ。

はぁ…寝たけど妙に眠い。怠い。そして…空しい。
水やりでもしますか。
今度こそ、帰る時は、持って帰って貰いましょう。


何度も忘れてごめんなー、お前もずっと元気に育てよ…。

起きて来たら、話してみますか。
嫌とは言わないでしょう。
しかし、刑事さんという職業は、配属された部署によって違うのでしょうが厳しい仕事ですね。
殺人、凶悪犯、…屈強なのは肉体よりも、むしろ精神の方ですね。生半可な事では続かないでしょう。
警察官になろうと思った志は持続出来るものでしょうか。
何をきっかけになろうと思うのだろう。
小さい時はお巡りさんに憧れてとか、あとは、作り物のドラマや映画を観て思うのだろうか。
それとも身近に何かあってその対応の印象とか。
特殊で大変な仕事だ。


「…おはようございます」

「あ、起きましたか?あれから、よく眠れていたようですね」

…。

「はい、何も、夢も見ないで眠れました。ご迷惑をお掛けしました」

「いいえ、貴女の事はよく知っているつもりですから」

「…はい。有難うございます。あの、私も珈琲、頂いていいですか?」

「はい。遠慮なさらず、どうぞ。
エスプレッソマシーンにあります。カップは…」

「好きなのを使わせて貰っていいですか?」

「フ、はい、お好きなのをどうぞ、お使いください」

「ミルクも頂きます」

「はい、どうぞ」


…ん?……ん?…げっ!!
なー!!

「守田さん、待って!」

よく見ないと解らない。

「はい?」

俺は慌てた。慌てて守田さんに近寄り、顔を近付けた。

「キャ、く、久遠さ、ん、?」

「あ゙ー、…間違いない」

「え?え?キャ、何です?」

首筋に物凄く顔を近付けた。まだ、裸眼だ。

「…キ、ス…マークです」

「え」

どこをどう向いた時に、こんなところに、…こんな事を。


「あの、最初に確認をさせてください。刑事さんに、…うなじに…キスを、された記憶は?…最近にです」

「えー、そんなのは…」

…されても解らない時だってあるだろうけど。うなじ…って場所も場所だし。……後ろからだ。

「あの、凄く、濃いですか?」

「あ、…ぁ、はい、小さくて濃いですね」

…。
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