ALONE
『…あなた達

先月プレシャスって店に来たでしょ。

【ここ数年アケミって源氏名の女は働いてないか?】って。

プレシャスは私がここに店を構える前に働いていたお店でね

ママから連絡があったのよ。

若い二人組の男が多分あなたのことを捜してるってね♪』



…そうゆうことか。



しかしなぜ俺達が自分を探しているかは知らないみたいだ。



好都合…。



俺達は上質なソファに腰掛ける。



『それで…なんで私を捜していたのかしら?』



アケミは俺達に簡単な水割りを作りながら尋ねる。



俺は容赦なく言った。



『俺は…





10年前殺害された榊 ルウイの弟です。』




アケミはその時




水割用の氷をコップに移し変える作業をしていて




視線はさもそれに従事しているかのように取り繕ってはいたが…




俺の一言で




アケミの周りを取り巻く穏やかな空気が




瞬間的に変わったのを感じた。



何よりアケミは次の瞬間




移し変える氷を…




落とした。
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