ALONE
アケミはシュウジの言葉に大袈裟に目を見開く。


『何を言っているの?私は榊さんなんて知らないわ。』


シュウジは畳み掛ける。


『榊 ルウイのメールフォルダに殺害前日アケミゆう女からメールが来とんねん。殺害現場近郊に呼び出す内容を書いてな。』


アケミは余裕の笑みを浮かべる。


『ちょっと待ってよ。世の中にアケミなんて女はたくさんいるわ。しかも私は源氏名よ。』


『せやかてメールの内容にはアケミが水商売の女と伺わせる内容まで書いてある。10年前にあの町で働いとったあんたを疑うのは普通やろ。』


『それだけで殺人犯呼ばわり?冗談はよして。』


『じゃぁ聞くがこの店はどないしたんや?見た感じ1、2階のブティックもあんたのもんやろ。ビルをまるごと1棟…しかも立地条件や内装なんかを考慮したら億単位の金がかかったはずや。そんな金普通なことして稼げる金やあらへん。』


『確かにこのビルはかなりお金をかけたけど、別にやましい事して作ったお金じゃないわ。プレシャス時代に私が築き上げたパトロンとの信頼関係で建てたビルよ。』
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