ALONE
翌日



俺は少し早めにマンションを出た。



学生の下校時刻と重なったせいか、駅前は学生服を来た人間達で溢れていた。



普通に生活していれば俺も今頃あんな連中に交じって



自分の進路に対する漠然とした不安でも吐露していたんだろうか。



恐らく俺はもう卒業はおろか進級すら危ういだろう。



ここ2、3ヶ月無遅刻無欠席に通ったのはキャバクラのみ。



…自分でも笑える。



とんだ高校生だ。



ゴシップに名高い週刊誌くらいになら取り上げられてもおかしくはないだろう。



ただ残念ながら



俺には今世間体や将来なんて目に見えない物を心配している余裕はない。



それでこの先不安じゃないかって?



どうだろう。



『不安』なんてものは何一つとして今に意味をなす感情ではない。



全ては未来に向けられた感情だから。



今しか生きられない俺には



そんな感情何の意味も持たない。



そう考えると不安なんて感情を抱ける人間は贅沢とすら思えてくる。



…ただね



感傷に浸るわけじゃないが…



なんとなく学校というものが懐かしいよ。
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