ALONE
その男がビルに入って5分ほど経つと



今度は店の前に一台のゼファーが停まった。



色は青。



シュウジが乗る真紅のゼファーではないが…



バイクから降りるその姿はシュウジを伺わせる。



そいつはフルフェイスのヘルメットを脱いだ。





やはりシュウジ。





しかしなぜ違うバイクを?



俺はガードレールを飛び越え



車に気をつけながら道路を小走りに横切ると



シュウジに声をかけた。



『シュウジ!』



振り返るシュウジ



『おぅジン、遅うなってスマン♪』



全然申し訳なさそうにシュウジが答える。



『…お前昨日から何してた?』



『だから今日のための準備やて♪』



『そのバイクも準備の一つか?』



『まぁ…そやな。自分等が使っとるバイクやとナンバーからアシがつくやろ?』



『てかなんでバイクで来た?必要ないだろ。』



『そりゃ…おいおいわかるて♪』



シュウジはそう言うと



座席のシートの中から



茶色い紙袋を出した。
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