ALONE
ふらふらと立ち上がる俺を見たシュウジは





驚きと呆れの交じった表情を見せる。







『ジン…やめや。

もう勝負着いたやろ。

お前の肩抜けとるはずや。』




俺はだらしなく垂れ下がる左腕を見てから







またシュウジを睨んだ。






焦点はブレてない。






闘志も消えてない。






不思議な感覚が俺を包む。






俺は今…








この絶望的な力の差の対決を







楽しんでいる。






『お前が向かうのは俺やのうて病院やろ?

諦め悪い奴は好かんで。』






不思議と痛みは感じない。




呼吸も正常。





ただ…





血が逆流してるみたいだ。




アドレナリンが脳を刺激する。






今ならなんだって出来る。







理性と高ぶる感情の狭間で





俺はあの時そう思ったんだ。
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