秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「どうしてだ? 手は出さないと言っている。それとも出してほしいのか?」
「ち、違います!」
「体が火照るんだろ?」
「だから!」
違うって。
と言いつつ、心臓の高鳴りが抑えられない。
彼は鬼上司。
いつも私を叱りつける、怖い上司。
心の中で何度もそう唱えたけれど、首筋にかかる彼の熱い吐息でそれも無駄になる。
「明日、なにがしたいんだ?」
『なに』と聞かれても、デートなんて久しぶりですぐに思いつかない。
「俺は悠里と普通の日常を過ごしたい。お前をもっと知りたい」
私、を?
彼の言葉にトクンと心臓が跳ねる。
デートだからといって特別なことをする必要はないのか……。
「それじゃあ、ウインドウショッピングして、オシャレなカフェでケーキを食べたいです」
「そんなんでいいのか?」
「はい」