秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

翌朝は彼より早く目覚めた。
すぐに顔を洗い、メイクを施して着替えを済ませる。

なんとかここまで見られずに済んだ。

もうじっくりスッピンを観察されたとはいえ、まだ恥ずかしいのだ。


トーストとサラダとベーコンエッグをこしらえていると、彼が起きてきた。


「おはよう。朝飯作ってるのか?」

「はい。目玉焼きはどういう焼き方にします?」


フライパンを温めながらそう聞くと、不意にうしろから抱き寄せられて驚いた。


「半熟」

「わ、かりました……」


もう完全に彼女扱いだ。
でも、こうやって優しく抱きしめられるのって、いいかも。


それからふたりで食事を済ませると、早速家を飛び出した。

街の中心街に行くということで、今日は電車だ。
電車に乗ると、彼は私をドアの前に立たせてそのうしろに立った。
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