秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

「これにします!」


私が即決すると、彼はうれしそうに微笑んだ。
会計を済ませて彼のところに戻ると、私をじっと見つめて目を逸らさない。


「どうか、しましたか?」

「お前が言っていたお洒落なカフェとやらは、どこなんだ」

「あっ、いえ……」


なんだかすごい勢いで心の中を読まれている気がして慌てる。
どこでもいいからというような言い方をしたけど、たしかに行くカフェを決めている。


「ここのヘアアクセサリーも意味があるな」


どうして、バレたの?
ハッとして顔をあげると、彼は大きな溜息をついた。


「俺の洞察力を舐めるなよ」


その洞察力は仕事のためだけに使ってほしい。


「ごめんなさい」

「どうして謝る」

「元彼と来た最後のデートコースです。ここでヘアクリップを買って、カフェでケーキを食べたのが最後でした」
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