秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

「お前がいればいい。今のままのお前が」

「伊吹さん……」


今の、まま?
彼の言葉に心が揺さぶられる。

こんなにドジでどうしようもない私で、いいの?

彼はやっと力を緩めると、私の目を真っ直ぐに見つめる。
その視線が熱すぎて、逸らせない。


「もう少し時間をください」

「まぁいい。必ずイエスと言わせる。それまでイヤというほど、愛してやる」


彼はそう言うと、私の唇を親指で撫でる。


「悠里は、もう一生、俺のものだからな」

「えっ……」


そして、彼が顔を傾け近づいてくる。

嘘……。
『ノー』って言ったはずだけど?


「ダ、ダメです!」


彼の行動が自然すぎて、そのまま流されてしまいそうだったけれど、慌てて彼の胸を押し返した。


「俺のキスを断る女がいるなんて」

「いますからっ!」


高畑さんは間違いなく肉食だ。

よい返事をしなかったから落ち込んでいるのかもしれないと思いきや、ちょっとやそっとじゃへこたれないらしい。
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