秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

こんな顔もするんだ。
いつもポーカーフェイスの彼が、私の前で少しずつ素の姿を見せてくれるのはうれしい。

でも! こんなにドキドキされられていたら、いつか倒れてしまいそうだ。


「それにしても、このベッド狭いな」


そりゃそうだ。
もともとふたりで眠ることを想定していないし、体の大きな伊吹さんは、ひとりでも窮屈かもしれない。


「私、ソファで……」

「布団、ひとつしかないくせに?」


ちゃんとそういうことを覚えているのはさすがだ。


「悠里、お前引っ越せ」

「えっ? でも、ここで十分です」


会社にもう少し近いとありがたいけど、そうすると家賃が高くなる。
私の給料では、この辺りがギリギリのライン。


「でもお前、俺の心配するんだろ? 飯作ってくれるなら、一緒に住んだ方が楽じゃないか。俺の家、そこそこ広いぞ」
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