秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
え……。
しばし彼の顔を見て固まる。
引っ越すって、まさか……伊吹さんの部屋にということ?
「俺、なんかおかしなこと言ったか?」
私が目を見開いているの見て彼はそう言うけれど、すべてがおかしなことだから!
「い、一緒に……なんて……」
会社で緊張して、家でも監視されて……なんてちょっと耐えられそうにない。
「なんだ、不満か?」
『不満です』と言えないこの威圧感が、問題なんだってば。
なにも言えずに視線を逸らすと、彼は私をギューッと抱き寄せてきた。
「心配するな。家でなにを失敗したって構わない」
最初から失敗することが前提なのは腑に落ちないけど、たしかにプライベートの彼は会社での室長の姿とは違う。
「でも……」
「悠里と一緒にいたいんだ。ダメか?」