秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
誰かが私を呼んでいる。
ゆっくり目を開けると……。


「遅刻するつもりか」

「はっ、何時ですか!」


目の前に伊吹さんがいて慌てる。


「冗談だよ。そろそろ起きろ」


あぁ、ホントに焦った。
枕元に置いておいたスマホで時間を確認すると、七時前だった。


「すみません。朝食作りますね」

「今日はいい。悪いが先に行く。社長から、体調が悪いから今日のスケジュールをキャンセルしてほしいと連絡があった。調整が必要だ」


まさかそんな事態になっているとは。


「私も行きます」

「いい。お前は普通に出勤してこい」


伊吹さんはそう言い残して出ていった。
珍しく余裕のない様子を見て、心配になる。


だけどこんなときでも『普通に出勤してこい』と言われるほど、私は役に立たないのだと、落胆した。
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