秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
聡さんの部屋に向かうと、やっぱり中から声がする。
「失礼します」
ノックをしてドアを開けると、ふたりが真剣な顔をして話し合っていた。
「広瀬さん、おはよ」
「おはようございます。あの、私にできることがあれば……」
「あれ、親父が調子悪いこと、知ってるの?」
聡さんに鋭い突っ込みをされて、しまったと思った。
「あっ、いえ……高畑さんから連絡をいただきまして……」
しどろもどろになりながら答えると、伊吹さんは『余計なことを』と言いたげな冷たい目で私をにらんだ。
「そっか。早くからごめんね。とりあえずコーヒー淹れてくれない? ちょっと落ち着かないと」
「はい」
きっと私にできることなどないのだろう。
聡さんは私を部屋から出してくれようとした。
でも……。