秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「飲め」
「あっ、すみません、私が……」
「いいから」
高畑さんにアツアツのコーヒーを出されて焦った。
これは私の仕事なのに。
「ありがとうございます」
待っている間が辛すぎて、こんな些細な優しさに涙が出てきそう。
俯いてコーヒーを口にすると、彼が頭をポンと叩くから驚いた。
失敗したのに、私。
それから十分ほどして、高畑さんは立ち上がった。
「それじゃあ、あとは頼んだ」
「かしこまりました」
いちご大福を持ち社長室に向かった彼を見送ると、私はすぐに玄関に走る。
そして、社長の車の前で待っていると、やがて社長と高畑さんがやってきた。
突き刺すような風が、まだ濡れている私の髪に吹き付けてきて、凍りそう。
我慢しているつもりなのに、体がガタガタ震えてしまう。