秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

意味深な笑顔を残して出ていく聡さんのうしろ姿を見送りながら、思わず伊吹さんとアイコンタクトしてしまった。

私たちが恋人になる一歩手前だと、バレてる、の?

でも伊吹さんが小さく首を振るから、そうでもなさそうだ。


「はぁ、飲むか」


伊吹さんは半ばあきらめたようにジュースを口に運んだ。


「ん? 思ったよりうまいな」

「はい。高畑さん、野菜苦手なんですね」


初めて彼の弱点を見つけた気分。
以前聞いたときは嫌いなものはないような口ぶりだったし、私の作った料理は食べてくれたけど、もしかしたら緑黄色野菜が苦手なのかもしれない。


「いや、そんなことはない」


目を逸らしながらそう言った彼に、今度緑黄色野菜をたっぷり使った料理を作ろうなんて考えてしまった。
嫌いなら栄養のバランスがとれていないはずだ。
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