秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

彼はその確認とフォローを済ませ、バッグを持って立ち上がった。


「広瀬、明日のスケジュールだ」

「はい」

「それじゃあ、お先に」

「お疲れさまでした」


彼がこうして私より先に帰ることは珍しい。

彼にグイグイ迫られることに動揺しているくせして、ふたりで会えないのだと思うと気持ちが沈む。
紳のこともあり、モヤモヤした気持ちを隠し切れない。

でも……。


「あっ……」


スケジュールの一番下に貼ってある付箋に気がつき、思わず声を上げてしまった。

【早く仕事を済ませろ。待ってる】

その言葉の隣に手書きの小さな地図がある。

近所にある小さな公園のようだ。
ここにいるということだろうか。


その後、明日必要な書類をまとめると、すぐに会社を飛び出した。
< 209 / 370 >

この作品をシェア

pagetop