秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「お前を守るのが、俺の仕事だ」
心臓がドクンと跳ねる。
彼の目からは逃れられない。
「紳が……」
私は観念して口を開いた。
「アイツか?」
「はい。彼が昨日駅で待っていて……」
「会ったのか?」
私がうなずくと、彼は「フー」と溜息をついて、椅子に深く座り直した。
「それで?」
「奈津とはひと晩の過ちで、付き合ってはいない。私とやり直したいと」
正直にそう言うと、彼は小さくうなずいた。
「それで、悠里の気持ちはどうなんだ。アイツのところに戻りたいか?」
その質問に慌てて首を振った。
知らなかった事実をつきつけられ動揺はしたけれど、あのとき伊吹さんのことを思った。
私の気持ちは今、伊吹さんにある。