秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「俺に褒められたって、給料が増えるわけでもないだろ」
彼がとうとう声を上げて笑い出した。
いつも笑わない人だから、意外すぎる。
「上層部の秘書をしていると、策略や駆け引きや……そういうものばかりだ。だから、失敗したときどう逃れるか言い訳を考えるんじゃなくて、素直に謝れるお前が、俺には眩しかった」
彼があまりに優しい顔で微笑むので、なんだか幸せな気持ちになる。
「だからお前は、安心して俺に愛されてろ。それに、俺の心配だけしておけ」
「はい」
それからすぐに出てきたエビチリは、思っていたより辛くて、慌ててご飯を口に入れた。
「それにしても、効き目がありすぎたか」
「効き目?」
伊吹さんは辛い物が平気なのか、エビチリをパクパク食べ進む。