秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

私がそう言うと、伊吹さんはクスッと笑う。


「完璧にバレてるわけだ。まいったな」


私たちのボスはなかなか侮れない人のようだ。


「まぁ、その調子だと、もう仕留めてるとは思ってないみたいだな」


口元を緩めて笑う彼は、なんだか楽しそうだ。


「どうしよう……」

「なに焦ってるんだ。別にバレても構わない」

「でも……」


社内恋愛禁止という訳でもないし、聡さんの奥様も元同僚だったと聞く。
だからバレても構わないと言えば、構わないけど……会社でどんな顔をしていたらいいのか困ってしまう。


「今まで通りで大丈夫だろ」


そんなこと言ったって、あなたみたいにポーカーフェイスできないのよ!


「会社でキスしたりはしない」


彼が甘い声で囁くからゾクッとしてしまう。
< 260 / 370 >

この作品をシェア

pagetop