秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
もう一泊できるように予約をして会社に向かったけれど、吐きそうだ。
どんな顔をして伊吹さんに会えばいいのかわからない。
スマホの電源は怖くてまだ入れていない。
梶さんが家に来たことを知らない伊吹さんは、きっと私が勝手に飛び出して呆れているだろう。
もう別れようと言われるに違いない。
でも昨日は、冷静に伊吹さんと話なんてできそうになかった。
「おはよう、ございます」
なにも用がないのに、始業時刻ギリギリで秘書室に飛び込んだなんて初めてだった。
「おはよ」
先輩秘書が挨拶を返してくれるから、俯き気味に自分のデスクに向かうと、目の前に大きな壁が立ちふさがった。伊吹さんだ。
「おはよう、ございます」
「おはよう」