秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「それに腹が立ったのよ。人がフラれたって言ってるのに、『俺には大切な女がいるからお前のために時間は割けない』って……。嘘でもいいから『辛かったな』とか言ってくれたっていいじゃない」
「俺は嘘がつけないたちでな。真実はただひとつだ。俺が愛しているのは悠里だけ。悠里を傷つけたこと、ちゃんと謝れ」
梶さんに反論しているだけなのに、彼の言葉には私への気持ちがあふれるほど詰まっていて、聞いている方が恥ずかしくなってしまった。
「もう、わかったわよ。ごめんなさい」
すると梶さんは私の方を向いて頭を下げた。
「不幸のどん底にいる時に、メチャクチャ幸せそうな顔してるこの人に、すごくムカついたの。だからちょっと悔しくて……嘘ついちゃった、かも」
「『ついちゃった』、じゃないだろ!」