秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

恥ずかしくて彼に背を向け壁の方を向くと、彼は私のお腹辺りに手を回して、ギュッと抱き寄せてくる。

密着する体。
耳元で聞こえる彼の息づかい。

緊張しすぎて、頭が真っ白になる。


「他の男の前で無防備な顔して寝るなよ」


『他の男』って、高畑さんは?
そう思ったものの、テンパりすぎてなにも言えない。

体を固くして黙っていると、すぐに彼の寝息が聞こえてきて拍子抜けした。

緊張してるの、私だけ?

だけど、彼に抱き寄せられると温かくて気持ちいい。
彼が眠ったことを確認した私は、やっと力が抜けて、眠ってしまった。


あれ?

鼻をくすぐるコーヒーの匂いに気がついて目を開けると……。


「高畑さん!」


彼がソファに座って優雅にコーヒーを飲んでいた。
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