秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「無理です」
「そうか、キスしてほしいのか」
「いえっ! 伊吹さん」
慌ててそう言うと「そんなに拒否するなよ」と彼はクスクス笑う。
それもそうだと思った私まで、思わず笑みがこぼれた。
「悠里は笑ってればいい。お前の困った顔は俺だけのものだ」
この人、重度のサディストらしい。
でも、私を笑わせてくれたのだと知り、うれしかった。
それから高畑……じゃなくて伊吹さんは、自分の足の間に私を座らせ、テレビをつけた。
「あっ、あの……」
「なんだ?」
こんなに距離が近いと、息をするもの苦しい。
「少々離れても?」
「ダメだ」
伊吹さんは溺愛体質なのだろうか。
元彼にこんなことをされた記憶がない。
「あの……」
「まだなにかあるのか?」
少し不機嫌な彼は、私の顔を覗き込む。