秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

伊吹さんが自分でやった方がずっと早いこともあるだろう。
それでも任せてくれるのは、おそらく私を育てるため。


「できました!」

「お疲れ」


彼はそう言うと、私の口にチョコを放り込む。


「おいし」

「ご褒美だ」


餌付けされてるみたいだけど、まぁいいか。


「でも、休みの日はあんまり仕事しなくていい」

「伊吹さんはしてるのに?」


これだけ能力のある彼がしていて私がサボっていたら、いつまで経っても追いつけない。


「俺は室長だ。秘書課としても仕事がある。それに……」


彼はそこまで言うと眉間にシワを寄せる。


「休みの時間の過ごし方を、他に知らない」


嘘……。
毎週きれいな女性を連れて、銀座あたりをぶらついているイメージなのに。


「彼女、いなかったんですか?」

「あぁ。女には困らなかったが、特定の女はいなかった」
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