女の秘密 -序章-



自嘲気味に笑い頭(こうべ)を垂れる。


いよいよ、腕にも力が入らなくなってきたので、地面に寝転がるしかないかと思った。


「具合が悪いのか?」


頭上から低く響く男性の声がしたが、もう見上げる気力が無かった。


「放っておいて」


俯いたままそう答え、少しでも、体勢を整えようと、腕に力を入れたが、逆にカクンと肘が折れて地面にぶつかりそうになった。


「!?」
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop