Amour éternel à vous
―――----・・・
「あの、悠真さん・・・ここは」
「ん?緋焔の倉庫」
平然とそう言い放つ悠真さんに、私は呆然と目の前にそびえ立つ建物を見上げる。
繁華街から15分程車で走った場所に位置する倉庫街。
その中でも一際大きなものが緋焔の所有する倉庫だ。
まさか行き先が緋焔の倉庫だなんて・・・
マズイ・・・今“彼”に会うわけにはいかない・・・
何とかして帰らないと・・・
そう思い悠真さんに声をかけようとしたのだが――。
「・・萌ちゃん!?」
時すでに遅し。
聞こえてきた声は今最も聞きたくなかったもので・・・
「翔くん・・」
「どうして萌ちゃんがここに?」
驚きの表情を浮かべたまま、こちらへ近づいてくる彼・・・翔くん。
一方悠真さんは、不思議そうに私と翔くんを見比べている。
「萌ちゃんと翔って知り合いなの?」
「えっと、私の友達と付き合ってて、その繋がりで私も仲良くしてもらってるんです」
「ふーん、なるほどね」
神崎翔くん。
ダークブラウンの髪と切れ長の瞳。
悠真さんに負けず劣らずの美形さんだが、クールな性格なのであまり女性との接点を持たない。
親友の彼氏で、私の家の事情も知っているせいか、色々と気にかけてくれている。