Amour éternel à vous
「あ、あの・・・!」
「ん?何か食べたいもの思いついた・・?」
「いえ、そうではなくて・・・・その、一緒にご飯行けないです・・」
“家に帰りたくない”って言ってみたり、“一緒にご飯行けない”って言ってみたり、私本当にわがままだ・・・
「え、どうして?俺とだとご飯行きたくない?」
「そういうわけじゃないです!ただ・・・」
「ただ?」
「・・・お財布を忘れてきてしまって・・」
自分でも顔が赤くなっているのが良く分かる。
恥ずかしさから俯いていると
「なんだ、そういうことか」
そう言った彼が、俯く私の頭にポンッと優しく手を置いた。
「そんなこと気にしなくていいよ。ご飯くらい奢ってあげるから。ってか元々払わせる気なかったし」
「で、でも初めて会った方にそこまでしてもらうのは・・・」
「いいからいいから、ほら行くよ?」
これ以上の反論は認めないと言うかのように、再び私の腕を引き歩き始めてしまう。
「ありがとうございます・・・」
「どういたしまして。あ、そうそう、キミ名前は?」
あっ・・・そうだった、まだ自己紹介してなかった・・・
「佐々木萌です」
「佐々木、萌ちゃん・・・・か。それじゃ、萌ちゃん。行こうか」