政略結婚ですが愛されています



だけど本当は、今の私とは違う、なににも囚われることなく、自分の感情のおもむくまま自由に恋をし、身を焦がし、切ない涙を流せる女性に生まれたかった。

そして、好きな人に、好きだと言える、そんな喜びを味わってみたかった。

そう思ったと同時に浮かぶのは、ひとりの男性だ。

いずれ両親が選んだ人と結婚しなければならない私は、恋愛の向こう側にある別れを意識してしまい、初恋すら経験することなく大人になった。

けれどある日、私の気持ちはひとりの男性にあっという間につかまれてしまった。

ようやく訪れた初恋の相手、それは、神田課長だった。



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