残念な姉
しかしひぐちゃんはしっくりこないのか
首を傾げ、頭に?を浮かべている

いるじゃん
ほらここに…ってあれ?


「…?さっきまでここに居たのに…」

隣に居た純一郎はいつの間にか居なくなっていた

「私が教室に入って来た時はもういなかったわ…」

ひぐちゃんは妙な視線を私に送ってくる

これ私、完全に怪しい人だよな…

「自分の教室に帰ったのかも」

またタイミングが合えば見かけることもあるだろう…

…今のところ私も朝しか会った事ないけど

「また…紹介してね」

と微笑んでくれたひぐちゃんだったけど
あきらか笑顔がひきつっていた

「うん」

ふと気が付けば
蛍光灯は光々と教室を照らしていた
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