呼吸(いき)するように愛してる
ポワンとした空気のまま、私は朝の準備を始めた。


朝一でみちるちゃんに、話したい事があると言った。

みちるちゃんは、小さく頷いてくれた。

休憩時間にヒロくんがやって来て、何か言いたげだったけど、みちるちゃんの無言の圧力が効いた。

牧野くんも一緒だから、どのみち突っ込んだ話しもできないし。

一日の授業が終わり、学園祭の話し合いもあった。これからは、どんどん学園祭ムードになっていくのだろう。

学校からの帰り、みちるちゃん家に寄って、昨日、安西先輩に告白された事から、今朝のケータイで話した事までを、みちるちゃんに報告した。

照れくさくって、顔が熱くなる。みちるちゃんが出してくれたアイスティーのグラスを頬に当てた。

みちるちゃんは、私の話を聞いている間、ずっと無言で。私が話し終わっても、口を開かない。

もともと、必要な言葉を簡潔に伝えてくれるのがみちるちゃんだけど、今日はちょっと、いつもと様子が違う。

あまり表情を変えないみちるちゃんだけど、今は固い顔をしている。

「みちるちゃん……」

不安になって、みちるちゃんの名前を呼んだ。

私と視線を合わさずに、何かを考えているようだ。

少しして、ハッ…と息を吐いた後、ようやく私と視線を合わせてくれた。

「美羽が考えて決めた事なら、私は何も言わない。……ただ、一つだけ気になる事がある。これが、私の考えすぎだったら、いいんだけど……」

みちるちゃんの『気になる事』て、何?

さらに不安になって、先を促すように私は、ゆっくりと頷いた。

「私の考えすぎだったら、本当にごめん。でも、もし当たっていたのなら、美羽も、安西先輩も傷付く事になると思うから、聞いて」

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